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Sihver, L.*; Mancusi, D.*; 佐藤 達彦; 仁井田 浩二*; 岩瀬 宏*; 岩元 洋介; 松田 規宏; 中島 宏; 坂本 幸夫
Advances in Space Research, 40(9), p.1320 - 1331, 2007/00
被引用回数:30 パーセンタイル:84.2(Engineering, Aerospace)PHITSは、NMTC及びMCNPモデルを用いて核子・中間子輸送過程を、JAM, JQMD及びGEMモデルを用いて核反応過程を模擬できる汎用粒子輸送計算コードである。近年行ったベンチマーク試験の結果、PHITSは、電荷変換核反応断面積をやや過小評価することが判明した。本発表では、そのベンチマーク試験結果について述べるとともに、PHITSの精度向上のために行った核反応モデルの改良について詳しく説明する。
小林 泰彦; 舟山 知夫; 坂下 哲哉; 古澤 佳也*; 和田 成一*; 横田 裕一郎; 柿崎 竹彦; 浜田 信行*; Ni, M.
no journal, ,
放射線の生物作用は、生体分子に対する局所的なエネルギー付与、すなわち空間的にも時間的にも離散的な物理的相互作用の過程から始まる。特に銀河宇宙線のように低フルエンス率の高LET重イオン(粒子線)の被曝では、空間的・時間的な離散性,不連続性が極めて顕著となる。したがって、照射細胞における直接の放射線障害だけでなく、照射細胞と非照射細胞が互いに影響を及ぼし合う過程を定量的に解析することが、放射線適応応答やホルミシス効果など低線量域放射線に特有の生体応答を解明する鍵となる。そこでわれわれは、TIARA(高崎研イオン照射研究施設)重イオンマイクロビームを用いて個別の細胞を狙って正確な個数の重イオンを照射し、その影響を長時間追跡観察するシステムを開発した。本システムの概要を紹介するとともに、高LET重イオンによる低線量(低フルエンス)被曝において試料中に混在する照射細胞と非照射細胞を明確に区別して個々の細胞の放射線応答を解析することによってバイスタンダー効果の分子機構を解明しつつある、最近の実験結果についても報告する。
堀川 大樹*; 坂下 哲哉; 片桐 千仭*; 渡邊 匡彦*; 中原 雄一*; 奥田 隆*; 浜田 信行*; 和田 成一*; 舟山 知夫; 小林 泰彦
no journal, ,
クマムシとは、緩歩動物門に属する動物群の総称である。陸生クマムシは、乾燥して無代謝状態であるanhydrobiosis(cryptobiosis)に移行する特徴がある。クマムシは、このanhydrobiosis状態において、さまざまな種類の極限環境(高温・低温・高圧・有機溶媒の暴露など)に耐性を示すことが知られている。クマムシにおける耐性機構を調査することは、高等生物の極限環境耐性獲得の可能性につながると思われる。しかし、クマムシを材料として行われた極限環境耐性に関する研究例は、極めて少ない。そこで、本研究では、この生物における放射線耐性に着目し、クマムシの一種・オニクマムシ()のイオンビームと線照射に対する耐性を調査した。